最近、日銀の追加利上げを意識させるニュースや発言を目にすることが増えてきました。
金利が上がるなら、預金金利も今までとは少し違ってくる。
そこで今回は、
「投資するタイミングを待っている100万円があるとして、その間どこに置いておくのがいいのか?」
を真面目に考えてみました。
私の場合、本命は長期保有を前提とした守備株です。
ただ、銘柄を選んだからといって、いつでも買えばいいとは思っていません。
株価の長期推移、過去の暴落時の下落率や回復期間、配当、業績などを調べたうえで「このくらいまで下がれば欲しい」という取得価格を決めています。
今はそこまで下がっていない。
つまり、
買いたいものはある。でも今は買い時ではない。
そんな状態です。
では、買い時が来るまでの100万円をどうするのか。
調べてみると、「金利が一番高いところに預ければいい」という単純な話ではありませんでした。
※この記事の金利・商品条件は2026年8月28日時点で確認したものです。キャンペーン金利や条件は変更される可能性があります。
まず基準になるのは「何もしない」
100万円くらいなら、最初に考えておきたいのがこれです。
何もしない。
極端にいえばタンス預金です。
利息は0円ですが、
- いつでも使える
- 満期を気にしなくていい
- 投資商品の価格変動もない
- 為替変動もない
という圧倒的な自由があります。
もちろん本当のタンス預金には、盗難・火災・紛失というリスクがあります。
なので実際には、証券口座へすぐ入金できる銀行の普通預金に置いておく方が使いやすいでしょう。
100万円の待機資金の場合、金利差が0.5%あっても年間5,000円、税引後ならさらに少なくなります。
数千円を取りに行くために新しい口座を何個も作ったり、買い時に資金が動かせなくなったりするなら、本末転倒です。
普通預金でも年1%の時代になっていた
調べていて最初に驚いたのが普通預金です。
あおぞら銀行BANKでは、2026年8月時点で100万円までの普通預金が年1.00%(税引前)。
税引後は年0.796%です。
100万円なら、1年間で税引後約7,960円。
しかも普通預金なので、いつでも引き出せます。
これは「投資の買い場待ち」という目的にはかなり強い。
利回りだけなら定期預金に負けますが、
株が突然暴落したら、その日に資金を動かせる。
この機動力まで含めれば、十分候補になります。
6か月定期なら年1.27%
もう少し金利を取りに行くなら短期定期です。
auじぶん銀行では、2026年8月31日まで6か月定期が年1.27%(税引前)。
公式の試算では100万円を6か月預けた場合、
税引後利息5,102円
です。
半年で約5,000円。
大金ではありません。
でも、買い場が半年来なければ5,000円もらえる。
途中で大暴落が来たら、通常定期なら特別金利を諦めて中途解約するという選択肢もあります。
ここで重要なのは、
「定期預金=絶対に満期まで動かせない」ではない
ということです。
元本を守ったまま途中解約できる通常定期なら、
「買い場が来なかったら金利を取る。来たら利息を諦めて株を買う」
という使い方もできます。
待機資金との相性は悪くありません。
長期なら2%台まで来ている
さらに期間を伸ばすと、現在は円建てでも2%台の商品があります。
個人向け国債の固定5年は、2026年8月募集分で
年2.06%(税引前)
年1.641511%(税引後)
です。
三井住友信託銀行の5年定期キャンペーンでは、
- 500万円以上:年2.00%
- 1,000万円以上:年2.10%
- 2,000万円以上:年2.20%
となっています。
かなり高くなりました。
ただし今回考えているのは100万円程度。
そして目的は「守備株の買い時まで待つこと」。
5年間固定して年2%を取るより、
いつ来るか分からない買い場に対応できることの方が重要
と私は考えました。
金利が高い=自分にとって一番いい商品、ではありません。
調べると「3か月で年13%」なんて商品まである
ここから面白くなります。
横浜銀行には現在、
3か月・最大年13.0%
という円定期預金があります。
「13%!?」
となりますが、当然条件があります。
投資信託またはファンドラップを全体の50%以上購入し、定期預金は50%以下。
合計240万円以上が必要です。
つまり今回の100万円ではそもそも対象外です。
さらに「年13%」といっても3か月だけ。
公式例では500万円を年13%で90日預けた場合の税引前利息は160,273円です。
年13%だから3か月で13%増えるわけではありません。
ここは高金利商品を見るときにかなり重要です。
短期高金利は「残りの月を0%」として比べると分かりやすい
そこで考えたのが、
短期商品の満期後から1年までを金利0%として比較する
方法です。
例えば3か月年10%の商品でも、実際に金利が付くのは3か月だけ。
税引後の実際の受取額を元本で割って、
「1年間で最低これだけ増えた」
と考える。
そうすると、
「3か月年10%」
と
「1年間年2%」
をかなり公平に比較できます。
広告に書かれている年率だけを見るより、実際にいくら増えるのかを見る方が分かりやすいです。
投資信託とのセット商品は「投信が何%下がったら金利が消えるか」
さらに面白かったのが、定期預金+投資信託の商品です。
例えば三井住友銀行の「資産づくりセット」では、条件を満たすと3か月定期が最大**年4.7%(税引後年3.745%)**になります。
新規資金など一定の条件では、購入する運用商品の3倍まで円定期預金に預けられます。
つまり、
運用商品25%
円定期75%
という組み方も可能です。
これは広告金利だけ見るより面白い仕組みです。
運用商品側が多少下がっても、高金利定期の利益で吸収できる可能性があります。
ただし、ここで見るべきなのは、
「投信を買えば定期が4.7%になる!」
ではありません。
見るべきは、
- 投信の購入手数料
- 信託報酬
- 投信の値動き
- 何%下落したら定期のボーナスが消えるのか
です。
守備力の高い低コスト商品を組み合わせられるなら面白い。
逆に購入手数料が高い投信なら、高金利定期でもらう利息を最初から手数料で消してしまうこともあります。
高金利だけ見てはいけない理由がここにあります。
外貨預金はさらに話が変わる
次に外貨。
三菱UFJ銀行では、現在のキャンペーンで米ドル1年定期が年3.5%(税引前)、税引後年2.788%。
1か月なら年7%という数字も出ています。
円定期よりかなり高い。
でも外貨の場合、金利より為替の方が重要です。
例えば1ドル159円でドルを買ったとします。
1年後に154円。
たった5円の円高ですが、為替だけで約3.1%のマイナスです。
米ドル1年定期の税引後金利2.788%ではほぼ吸収できません。
概算すると、金利を含めても約0.4%のマイナスです。
しかも円とドルを交換するときには為替手数料もあります。
三菱UFJ銀行の現在のキャンペーンでも、インターネットから円を米ドルへ預け入れる際の為替手数料は25銭とされています。
つまり、
外貨預金は「金利3.5%の商品」ではなく、「為替変動+金利の商品」
として見る必要があります。
5円どころか120円、90円になる可能性も考える
現在の為替水準から考えると、
「5円円高になったら?」
だけでは足りません。
将来、
1ドル120円。
もっと極端なら90円。
そんな未来が絶対にないとは言えません。
例えば159円でドルを買って120円になれば、為替だけで約25%のマイナス。
90円なら約43%のマイナスです。
年3%や4%の金利ではどうにもなりません。
逆にいえば、もし将来かなり円高になって、
1ドル120円や100円なのに米ドル金利がまだ高い
という状況になれば、外貨の魅力は今とは全く違います。
これも株と同じです。
いい商品かどうかだけではなく、
いくらで買うか。
ドルも159円で買うのと120円で買うのでは、同じ米ドルでもリスクが全然違います。
円高になると思うなら、今は円で待つという選択もある
もし今後かなり円高になると考えるなら、わざわざ今ドルに替える必要はありません。
円のまま持っておいて、
円高になったところで外貨を検討する。
逆に円安になる可能性が高いと考えるなら、外貨金利+為替差益を狙う選択肢も出てきます。
ただし、私の場合この100万円は投機用の資金ではありません。
本命の投資先が買い時になるまでの待機資金です。
そう考えると、為替予想まで追加してリスクを増やす必要があるのかは慎重に考えたいところです。
結局、100万円なら「数千円」と「自由」の比較だった
一通り調べてみて、今のところ私の結論はかなりシンプルです。
100万円程度なら、
高金利を取りに行くことより、買い時にすぐ動けることの方が重要。
例えば普通預金1%なら税引後約8,000円/年。
6か月定期1.27%なら半年で約5,100円。
もちろん、もらえるならもらった方がいい。
でもその数千円のために、
- 資金を長期間固定する
- 新しい口座を何個も作る
- 投資信託を無理に買う
- 為替リスクを背負う
- 本当の買い場で資金が動かせなくなる
のであれば、私はそこまでしなくていいかなと思いました。
今の私ならこうする
現時点では、
本命は守備株。
でもまだ買い時ではない。
なので待機資金は、
第1候補
高金利の普通預金。
第2候補
途中解約しても元本が減らない短期の円定期。
第3候補
数か月は絶対に使わない資金だけ、条件のいい高金利商品。
外貨
為替水準そのものに魅力が出たときに改めて考える。
という形になりそうです。
そして守備株が実際に欲しい価格まで下がったときには、すぐ買うとは限りません。
その時点でもう一度、
「今、元本保証で税引後4%みたいな異常においしい商品が出ていないか?」
を調べます。
日銀が今後さらに利上げしていけば、預金金利も今とは違う世界になっているかもしれません。
もし安全な預金だけで税引後4%取れるなら、わざわざ株価変動リスクを負う必要があるのか。
そこは改めて比較したいと思います。
金利だけを見ても答えは出なかった
今回調べる前は、
「一番金利が高い銀行を探せばいい」
くらいに考えていました。
でも実際は、
金利
+期間
+途中解約
+手数料
+投信の値動き
+為替
+資金を動かせる自由
まで考えないと、本当に得なのか分かりません。
特に投資の買い場を待っている資金なら、
現金でいること自体にも価値がある。
これは意外と重要だと思いました。
今後、日銀の追加利上げが実際に進んで預金金利がさらに上がったら、また同じ条件で比較してみたいと思います。
その頃には、
「株を買うより銀行に預けた方がいいのでは?」
という時代が本当に来ているかもしれません。
※本記事は筆者が資金の置き場所を検討した記録であり、特定の金融商品・株式・外貨等の購入を推奨するものではありません。預金金利、キャンペーン条件、手数料、為替レート等は変動します。実際に利用する際は各金融機関の最新の公式情報・商品説明書をご確認ください。
